緑のヒヨコと、赤のドウダンツツジ。

rick2062006-04-30

私が幼い頃。
今の実家がある、千葉県の九十九里に引っ越す前ですから、
小学校の2年生くらいの頃のことだったと思います。
当時通っていた、神奈川県座間市の、
ひばりが丘小学校の校門近くに、
下校時間になると、
ヒヨコを売りに来るオジサンが、
現れることがありました。
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ヒヨコは、3色。
黄色と、ショッキングピンクと、
それから、真緑。
ヒヨコの色は黄色だと思っていましたし、
醜いアヒルの子だって、グレーだったし、
こんな色のヒヨコがいるのかと、大変驚き、
また、その可愛いヒヨコを見ていると、
私も、一羽ほしいなぁと、
思いました。
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両親に、そのことを話すと、
「それは、ヒヨコに色を塗ったんだよ」
と、教えてくれました。
初めて変わった色のヒヨコを見たのも驚きなら、
ヒヨコの全身に、色を塗ると言うのも驚きです。
父親は、言いました。
「お前の体を、全部緑色に塗ったら、どう?」
「・・・そんなの、イヤだよ!」
「だから、そんなことをする人から、買っちゃダメだよ」
「・・・」
その日以降、そのオジサンが売っているヒヨコを見るのが、
とても辛かったです。
辛いんですが、必ず見てしまいます。
かわいそうだなぁ。と、思いながらも。
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色の印象は、とても強いものです。
花の世界も、同様でしょう。
だからこそ、青いバラを作る研究や、
黒い花を作る努力をする人がいたりします。
例えば、コスモス。
白、淡いピンク、ワインレッド。
その3色が、イメージですが、
最近、黄色やオレンジのコスモス、
出てますよね?
好き嫌いはともかく、
やっぱり、人目を奪う力が、
色には、あるのでしょう。
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さて、今回の写真。
これ、ドウダンツツジなんですよ!
もちろん、私が写真の画像を加工したわけではありません。
こういう種類のドウダンツツジなんです。
赤いドウダンツツジには、ベニドウダンというのがあります。
が、この写真のものは、ちょっと違うような気がして。
更紗ドウダンの、最も赤色が強い品種、
南海更紗ドウダン、というのが、
この花の名前かもしれません。
私が調べた限りですが。
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この花を見つけて、私は驚き、立ち止まり、
感動しつつ、
なぜか、あの緑色のヒヨコを思い出しました。
色の力を、意識すると同時に、
人の目や意識を、何かに注目させることで、
そこに同時に存在している他のものを、
見えにくくすることも、
また可能なのだと言うことを、思ったりしました。
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ま、それはともかく。
なかなか、きれいだと思いませんか?
このドウダンツツジも。
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(終)
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大きな写真を添付している、私のヤフーでの日記はこちら↓
http://blogs.yahoo.co.jp/rick206xs