四角い空。

rick2062006-07-25

連載「星の島とライオンの街」(本編)〜第18回
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「四角い空」
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ゴールデンウィークに旅した、
ビンタン島とシンガポール
その旅行記の、今回が、第18回目。
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私の故郷は、千葉の九十九里
広大な平野。どこまでも平坦な土地。
そして、それによって与えられる、
広い広い、空。
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山育ちの友人を九十九里に招いた際、
「ここは、空が広いなぁ」と言われました。
山に囲まれていると、稜線の向こうの空は、
いつも隠れているから、と。
この時は、その言葉の意味するところが、
実感として伝わらなかったのですが、
私が、その友人の故郷を訪れたとき、
ははぁ、そういうことかと、納得したのを覚えています。
全くと言っていいほど山のない土地で育った私には、
その山がちな土地の、どこまでも続く稜線は、美しく、
山懐に抱かれているような、安心感を与えてくれました。
どちらも、すばらしい空だと、思ってます。
そう。そんな、空の話を。
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前々回から、
シンガポールラッフルズホテルの紹介をしています。
今回は、その、中庭の様子です。
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美しい、白い建物に取り囲まれた空間。
そこに、ゆったりと、濃密で暖かい時間が流れています。
ふと見上げると、青い空が、四角く切り取られていて。
青、白、オレンジ、緑、茶。
全ての色彩が調和していました。
静かに降り注いだ時代の吐息が、
そこに、さわやかに充満しているような庭。
ここで、空を見上げる。
とても贅沢な感じがしました。
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(終)
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大きな写真を添付している、私のヤフーでの日記はこちら↓
http://blogs.yahoo.co.jp/rick206xs