ブランド。

rick2062006-10-14

連載「本当に、青い空」(本編)〜第16回
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「ブランド」
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この夏に旅した、カナダの旅行記
今回が、連載16回目になります。
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何かを買おうと思うとき、
いいモノを、できれば安く買いたいと、
誰もが思います。
でも、それがいいモノなのかどうか、判断するのは、
専門家でもない、一般の方には、
なかなか難しいものです。
そこで、ブランド。
一流といわれるブランドのものは、
間違いのないクウォリティを備えています。
じっくり時間をかけて、モノを選べないとき、
特定のブランドを信用して買い物をする、
というのも、ひとつの方法ではあります。
ま、日本の場合は、
モノの品質より、そのブランドのエンブレムのほうに、
魅力を感じる方が多いようですが。
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観光をする場合、
私もそうですが、多くの日本人の方が、
観光ガイドなどの情報を、重視することと思います。
限られた時間しか旅行に割くことができない、
私たち、日本人は、
いかに効率よく、ガイドに出ている観光スポットを回るか、
一生懸命予定を組みますよね。
それは、ある意味必要なことでしょう。
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でも、予定は予定、ですから、
現地に行ったら、変更すればいいんです。
いい光景がそこにあるなら、
少しそこで、立ち止まればいい。
その判断を、放棄してしまっていること、
ありませんか?
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「だって、時間がないじゃないですか!」と、
おっしゃる方が多いでしょうね。
でも、ほんとうに、そうでしょうか??
立ち止まる時間は、ほんの数分でもいいんです。
そこには、観光ガイドに載っていない、
初めて見る光景が、あるかもしれませんよ。
ようは、
時間があったら、寄り道をするんだ!という、
意思を持てるかどうか、だけなんです。
せっかく、滅多に行けない土地に立っているなら、
ほんの数分の寄り道を、ぜひ、
積極的にしてみるといいと思います。
私の場合、
そういう場所で見つけたモノが、
忘れられない風景になっている、ってことが、
たくさんありますから。
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今回の写真は、ジャスパーの街に着く前に、
車を止めてもらった場所の光景、です。
近くに、有名な、VIA鉄道の線路が見えたので、
ちょっとだけ、歩いてみました。
遠くに山が見えます。雲を纏った、美しい稜線。
地上の鉄の道は、樹々に導かれるように、
どこまでも、黒々と、続いています。
Yahooのほうの、2枚目の写真は、
雲間から漏れていた、夕方の陽の光が、
山を、部分的に、オレンジ色に染めている様、です。
これまた、山の中腹に横たわる雲が、
見事です。
どちらの写真も、絶対に、
どの観光ガイドにも乗らない光景、なんです。
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カナダのような、その土地全体が、
素晴らしい大自然の美しさを見せてくれる場所では、
ガイドに載っているような、
いわゆる「ブランド」になっている観光スポット以外にも、
多くの素晴らしい光景が、そこかしこにある、
ということを、ぜひ、意識して、
旅することをお勧めしたいです。
ブランド志向、旅先では、
封印しても、いいかもしれませんよ。
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旅行では、むしろ、
寄り道こそが重要だと、私は思います。
そこで見たもの、聞いたもの、感じたことが、
自分の中に、心地よく、降り積もっていって、
新しい何かが生まれていくような気がするんです。
これからもきっと、そんなふうに、
私は旅を続けるのでしょう。
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旅。
よく、人の一生に喩えられますよね。
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(終)
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大きな写真を添付している、私のヤフーでの日記はこちら↓
http://blogs.yahoo.co.jp/rick206xs