音を立てて。

rick2062007-01-27

連載「穏やかに、激しい海」〜第4回
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「音を立てて」
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11月に行った、しまなみ海道と鈍川温泉旅行記
今回で、連載4回目です。
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今回の写真、ご覧ください。
白い波頭が立つほどの、強い流れ。
豊かな水量を誇る、大きな川の流れに見えますでしょ?
こんな川が、瀬戸内にあったでしょうか?
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九十九里で育った私にとって、
海は、寄せては返す激しい波の音と、
どこまでも続く海原のイメージです。
が、過去数回、瀬戸内海を見て感じたのですが、
故郷の海と違い、なんとも穏やかなんですよね。
この内海で、こんなに穏やかなのに、
なぜ、水が思ったより汚れていないのかな?
と、不思議に思ったりもしました。
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今回、旅をして、
瀬戸内の海のイメージが、大きく変わりました。
この海は、確かに故郷の九十九里のように、
轟音とともに白く砕け散る波はありません。
が、
穏やかに見えて、実は、
激しく躍動している、ということを、知ったからです。
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そう。今回の写真は、
そんな、瀬戸内の海の写真なのです。
夕刻に、
大島の、伯方・大島大橋の近くの道沿いに車を止め、
海を見たとき、
流れが、音を立てていたんです。
驚きました。
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同じ場所に、翌日も行ってみたのですが、
今度は、逆向きに、
やはり音を立てて潮が流れていました。
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瀬戸内の海は、穏やかに見えて、
実は、激しい潮流があること。
鳴門の渦潮や、内海でも水がきれいな理由が、
初めて判った気がしました。
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穏やかに見える人であっても、
心の中に、強い意志を蔵していて、
その意思に支えられた力を垣間見たとき、
人は見かけによらないと思うと同時に、
自分に、それを見抜く力がなかったことに、
自戒することもあります。
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見た目では、決してわからないもの。
世界中に、たくさんあるのでしょうね。
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穏やかなのに、激しい、瀬戸内の海。
私も、そうありたいものです。
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(終)
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大きな写真を添付している、私のヤフーでの日記はこちら↓
http://blogs.yahoo.co.jp/rick206xs