その旗の元に。

rick2062007-06-09

連載「2ストロークの街」〜最終回
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「その旗の元に」
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2006年の年末台北旅行記
今回が、連載10回目。最終回です。
前回記事は、
http://blogs.yahoo.co.jp/rick206xs/48616905.html
こちらです。
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今日の写真は、中正紀念堂の大中至正門。
精緻な細工が施された、美しい門です。
白い柱、紺碧の瓦屋根。
ため息が出ます。
そして、その門の元には、たくさんの旗が。
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国際空港でも、忠烈祠でも、故宮博物館でも。
どこに行っても、この旗が、掲げられていました。
みなさん、この旗、見たことありますか?
中華民国の国旗です。
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ご存知の通り、台湾は、
中華人民共和国、いわゆる中国が、
自国の一部と主張しています。
中国は、国際連合常任理事国ですから、
国際的には、台湾は、独立国家としては、
認められていないんですね。
事実上、独立している状態なわけですが。
そんな状態なので、台湾の人々は、
未だに、自国の旗を、
国際行事、例えばオリンピックなどで、
掲げることは許されないんですね。
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台湾国内でも、いろんな意見があって、
独立派、中国併合派、など、
揺れている状態ではあります。
ただ、
事実上の独立状態でありながら、
自国の旗を、国際的に掲げられない国って、
それほど多くあるわけではありません。
かなり、珍しい、そして、なんとも不安定な、
微妙な国、あるいは地域、である、ということです。
台湾海峡の軍事演習がどうとか、ニュースで聞く度に、
一体この先、台湾は、
どうなっていくのだろう?と、
心配になります。
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そう考えると、私たちの住む国の周りにも、
様々な火種があるってこと、意識しますね。
決して他人事ではありません。
例えば、私自身も行ったことがある、沖縄県石垣島は、
距離的には、沖縄本島より、台湾のほうが、はるかに近いんですね。
私たちの国は、たまたま、今、
平和だってこと、意識したいです。
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台北を旅していて、この旗を見かけるたびに、
台湾の人々は、この旗を、
どんな思いで見つめているんだろう?って、
考えました。
優しさに溢れた、情熱的な、台湾の人々が、
憂いなく、平和で、安全な日々を、
得られますようにと、心の底から、祈っています。
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全10回の連載、最後までおつきあいいただき、
ありがとうございました。
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(終)
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大きな写真を添付している、私のヤフーでの日記はこちら↓
http://blogs.yahoo.co.jp/rick206xs