見直される。

rick2062007-09-11

連載「やわらかな青」〜第7回
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「見直される」
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8月に旅したフランスを紹介する連載。
今回は、第7回。
前回記事は、
http://blogs.yahoo.co.jp/rick206xs/50763561.html
こちらです。
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最近、歴史が見直されること、
よくありますよね。
日本史の世界でも、それは顕著で、
例えば、私たちが「足利尊氏」だと教えられた絵は、
実は別人である可能性が高いとか。
源頼朝も、同様らしいですね。
史実として動かないもの、と考える、歴史上の出来事。
でも、情報が少ない過去においては、
その史実を記録し、伝承するのが為政者である、ということ。
忘れてはならないでしょう。
壇ノ浦の戦いを記録し、後世に残したのが源氏なら、
平家は「驕れる者」で、なくてはならない、
と言うこと、です。
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ジャンヌ・ダルクもまた、その犠牲者かもしれません。
異端者として、火あぶりにされた彼女。
長く人々の記憶から遠ざかり、忘れられた存在であったわけですが、
1431年に亡くなってから、約500年後。
1920年になって、ようやく聖人として列せられた、稀有な人です。
彼女の評価を見直したのは、あのナポレオンです。
自身の皇帝という地位の正当化のために、利用した、
とも考えられるわけですが、
いずれにしても、私たちが学んできた歴史と言うのは、
意外と不確かで、ひょっとしたら、多くの誤解があるのかも?
と、最近考えるようになりました。
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その、ジャンヌ・ダルクが亡くなった場所に、
今、教会が建っています。
その名も「ジャンヌ・ダルク教会」です。
ルーアンの、観光スポットの一つとなっていますが、
当然ながら、近代において建設された教会で、
その創建は1979年。
歴史あるゴシック建築の教会が多いこの街にあって、
ひときわ異彩を放つ建築物です。
写真をご覧いただければ、わかると思います。
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写真の左上。特徴的な屋根の形状が、よくわかります。
右下が、その屋根を、逆側から見たところ。
ずいぶん印象が変わりますよね。
右上が、見事なステンドグラス。
左下は、屋根を教会内部から見上げた様子。
美しい曲線を描く木製の天井。見事です。
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私は、好意的に受け取りましたが、
この、教会としては異色の建築物、
みなさんは、どう感じますでしょうか?
特に、キリスト教徒の方は、どうなのでしょう?
新しいもの、というのは、
例えばパリのエッフェル塔のように、
建立当初は、いろんな否定的な意見もあるのでしょうが、
それも、時代とともに移ろい、
見直されることも多いようです。
好き嫌いは別にして、エッフェル塔を、
パリのシンボルの一つ、と言って、
異論を唱える人は、少ないでしょうから。
ま、京都の「京都タワー」みたいに、
いつまで経っても、受け入れがたい、というものも、
あるにはある、と思いますが。
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ほんとうの、ジャンヌ・ダルクって、
どんな女性だったのでしょうね?
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(終)
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大きな写真を添付している、私のヤフーでの日記はこちら↓
http://blogs.yahoo.co.jp/rick206xs