後悔の朝とメルボルン
朝、自分のオフィスの前で、
学生さんが、
鼻血を出して道にたたずんでいました。
それを、年配の女性が介抱していて。
どうしようかな?と、思ったのですが、
自分が何かをするほどではないかなと考えて、
とくに声もかけずに通り過ぎました。
でも、なんだか気になって、
引き返したんです。
そうしたら、他の人が声をかけて、
近くのベンチに座らせてあげていました。
激しく、後悔しました。
なんて、冷たい男だろうと、自分を責めました。
自分のオフィスが目の前なんだから、案内してあげて、
少し横になってもらったりすればよかったのに。
以前、似たシチュエーションがあって、
そのときも、結局他の方が、その人を介抱していて、
私は、ただ見ているだけだったのを思い出し、
さらに激しい自責の念に駆られました。
声をかけるのも、なんとなく勇気がいることですが、
そんな問題ではなく、
目の前に、困っている人がいるのに、
それを無視するようなことは、
もう二度としないようにしようと、
固く固く、誓った朝でした。
そう誓ったので、気持ちを切り替えて。
今日は、いきなりですが、メルボルンの話を。
6日の、日曜日の日記に、
そのうち、メルボルンの話をすると書いたんですが、
あまり間が開いてしまうと、
きっと忘れてしまうと思ったので。
私がメルボルンに行ったのは、今から1年ちょっと前。
2003年の、クリスマス前でした。
夏。それなりに暑かったです。
街には、ハエが多くて、口をあける癖のある人は、
ちょっと注意が必要かもしれませんね。
これだけが、唯一、困ったことで、
あとは滞在中、ただただ、穏やかな気持ちで過ごせました。
メルボルンは、オーストラリアの中では、
一番「歴史」を感じさせる街です。
イギリスの植民地時代の雰囲気、でしょうか。
歴史のありそうな建物の様式などが、そう感じさせるんです。
通りには、プラタナスの並木と、クリスマスの飾りが、
強い夏の日差しの中で揺れていました。
で、今日の写真は、そのメルボルンの「駅舎」です。
海外に行ったときには、極力、
駅に行くようにしてるんです。
駅には、その街で暮らす人たちの、
フツーの暮らしがあって、
しかも、いろんな人たち、
学生さん、ビジネスマン、お年寄りなど、
それぞれの人が、それぞれの生活を抱えながら、
列車に乗り込んでいきます。
売っているもの、人々の持ち物。
そこにあるものの多くが、
いろんな物語を持っている気がするんです。
写真の駅には、休日に行ったので、
それほど混んでいなくて、
なんとなく、ノンビリとした雰囲気でした。
建物が立派なせいか、他のオーストラリアの街にはないような、
何か重厚な感じがしたのを憶えています。
ここメルボルンは、シドニーなどに比べると、
日本人観光客は少ないようですが、
ぜひ、行ってみて欲しい街のひとつです。
(終)
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