空に浮く島。

rick2062005-12-15

熊本城と天草の旅〜第5回
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「空に浮く島」
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連載しております、
11月上旬の、熊本旅行記
今回は、第5回目です。
いよいよ、熊本市内から、天草へ。
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熊本城を後にし、レンタカーを走らせます。
国道57号線が、宇土の市街地から、
三角に向かい、三角線の鉄路沿いを走り始めると、
右手に島原湾の海が見えてきます。
九十九里が故郷の私にとって、
海は、身近な存在ですが、
不思議なもので、この、海というのは、
その土地土地にあって、
それぞれ全く異なる印象を、私に与えます。
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同じ、秋に見た海なら、
例えば、北海道日高の、
深い蒼を内包した、とてつもなく淋しい海。
例えば、那智勝浦の、
柔らかな青に抱まれた、おだやかで、温かみのある海。
例えば、能登輪島の、
藍をかかげて、激しく吼え続ける、力の海。
それぞれが、強烈な印象を、
私の中に残してくれています。
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宇土半島の海沿いの道、
天草街道と呼ばれる、この国道の海は、
この日はあいにく、霞がかかっていました。
海の上に、うっすらと、山影が見えたりすると、
あ、あれが雲仙普賢岳かな?とか言いながら、
車を走らせていました。
すると、海の上に浮かんだように見える島が、
目前に現れたのです。
今日の写真は、道沿いに車を止めて撮影した、
その、空に浮く島、の、写真です。
不鮮明で申し訳ないのですが。
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地図を見ると、湯島、という名の島のようです。
全く自信はありませんが。
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おそらくは、海水温の関係で、
川の朝霧のような現象が起こったのでしょう。
幻想的でした。
普賢岳が見えなくて、
ちょっとガッカリしていたのですが、
ある意味、ついていたのかもしれません。
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この日の靄のかかった光景を、
ラッキーだったと思うのか、
残念だったと思うかは、
私自身が決めることですよね。
私は今、ラッキーだったと、思っています。
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この、浮島だけではなく、
この海の美しさは、他の海同様、やはり独特で、
他にはないものでした。
ノリの養殖でしょうか?
海の上に、規則正しく並ぶ長方形の影。
干満の差の激しい海に、徐々に潮が満ちる様。
靄のせいで、白く輝く水面には、
ほとんど波が立っておらず、
静かで、神聖な感じのする海でした。
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できることなら、もう一度、
この道を、訪れてみたいものです。
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(終)
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大きな写真を添付している、私のヤフーでの日記はこちら↓
http://blogs.yahoo.co.jp/rick206xs