あるべき場所。

rick2062007-07-13

連載「太陽を探して」〜第7回
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「あるべき場所」
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5月に旅したイタリアを紹介しています。
今回が、連載第7回。
前回記事は、
http://blogs.yahoo.co.jp/rick206xs/49698915.html
こちらです。
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前回、フィレンツェのドゥオモ、紹介しましたが、
ドゥオモ以外で、
この街に来たら、見ないわけにはいかないところ、
と言えば、やっぱり、ウフィッツィ美術館、ですよね。
数々の有名な作品があるところで、
誰でも知っているもので言えば、
ボッティチェッリの「ヴィーナス誕生」や、
レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」なども、
この美術館収蔵の品、です。
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朝起きると、フィレンツェは雨。
傘を差して、ホテルから10分ほどのところにある、
ウフィッツィ美術館に徒歩移動です。
朝一番の団体予約で、見学してきました。
早起きは三文の得、なんて言いますが、
三文どころじゃない、とんでもない経験、
させてもらいました。
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ギャラリア、の語源になった長い廊下、
ため息が出るほど、素晴らしい絵画の数々、
部屋から部屋へ、移動して、名画の数々を見て回りました。
その、どこにも、人影はまばらで、
じっくりと、作品に触れることができたんです。
あの、「ヴィーナス誕生」を、
私だけが見ている、という状態。
日本ではもちろん、ここでも、
なかなか経験できないことではないでしょうか?
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ただ、一つだけ残念だったのが、
ダ・ヴィンチの「受胎告知」です。
絵のあるはずの場所に、一枚の告知文が。
「この絵は今、東京にあります」とのこと。
ん??せっかくフィレンツェに来たのに、
よりによって、東京って・・・
旅行から帰って、上野の国立博物館に、
見に行っちゃいましたよ。1時間待ちで。
ぜひ、ここで見たかったのになぁ。(笑)
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あの、歴史ある建造物の中こそ、
これら名画たちの、あるべき場所。
そんな気持ちになりました。
絵だけじゃない、ですよね。
人は、与えられた環境に、大きく影響を受けます。
人だけではなく、生きとし生けるもの、全てが。
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ウフィッツィ美術館の窓から、
ヤルノ川が見えました。
そこには、有名なヴェッキオ橋が。
その光景の、あまりの美しさに、
思わずカメラを構えたのが、今回の写真。
絵画を撮影するのは禁止ですが、窓の外はOKなんです。
14世紀に架けられた、美しい橋が、
他の橋とともに、ヤルノ川の上を横切っています。
右側には、ヴァザーリの廊下が見えていますね。
色彩と形状の美しさ。
気がつくと、雨も上がっていました。
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もし私が、この街で生まれていたなら、
どんな考えを持つ、どんな人間になっていたのだろう?
と、考えました。
日本で生まれ育った自分にとって、あるべき場所は、
やっぱり日本なのだろうか?
それとも、他の国の街に住むことで、
より自分らしくなれる要素があるのか、とか。
あるべき場所は、どこなのか、
自分のいる場所を、あるべき場所に変えるために、
自分自身を変えていくことの必要性は??
ヤルノ川の流れに目をやりながら、
そんなことを、ぼんやり考えていました。
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どうしても行ってみたかった街、フィレンツェの紹介は、
今回で最後。
次回は、近くにある、海沿いの街を紹介します。
みなさんの、よく知っている、例の塔、ですよ。
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(終)
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大きな写真を添付している、私のヤフーでの日記はこちら↓
http://blogs.yahoo.co.jp/rick206xs